Vocational Training under the Kilimanjaro
キリマンジャロ職業訓練校支援プロジェクト
クラウドファンディングを開催しています(2025年10か月18日〜11月30日)
https://for-good.net/project/1002712
「NPO風に立つ雉」設立とその後の経緯
私(NPO風に立つ雉理事長)は現在67歳です。50歳を超えてから、100kgを超えた体重増加と体力低下をどうにかしようと考え、また海外旅行の口実に年に2,3回海外マラソンに参加してきました。ちょうど60歳の還暦の年の平成30年(2018年)3月、キリマンジャロマラソンに行きました。キリマンジャロ登山口に観光に行った時に、ガイドさんに頼んで適当に学校を探してもらい、突然訪問し、校長先生が親切に施設を案内してくれて、日本の文房具や折り紙などを寄贈し、持ち合わせのお金を寄付したところ非常に喜ばれました。この学校はたまたま立ち寄った学で、Ngaruma Lutheran church教会に付設された職業訓練校でNgaruma Vocational Training Centre(大工、石工、自動車整備、裁縫、コンピュータ)でした。経済的理由で学校に行けない12~20歳の子供たちのを2年間の課程で職業訓練をしている学校で安い授業料と寄付金で運営されています。生徒数は約100人程でした。
私は、キリマンジャロマラソンを何とか完走して1週間ほどの旅程で日本に帰国しました。私自身の物質的には満ち足りすぎている日本の生活を顧みる良い機会となりました。帰国後、校長からお礼のメールが届きました。私が理事長である医療法人大那の職員に報告会を開催したところ、その1人が、Ngaruma職業訓練校に文房具などを送りたいとのことで、船便で荷物を送りましたが、時間がかかり、届いても関税や税関で受け渡しなどトラブルが多く、物を送るのは苦労が多いことが分かりました。このような経験もあり、個人的な単発の支援ではなく、非営利活動法人(NPO)を設立して、多くの人に関わって頂こうと考え、キリマンジャロ山麓の子供たちに目に見える支援を目的に、非営利活動法人(NPO)風に立つ雉(Japanese Pheasant Standing against the Wind)を設立して支援しようと決意しました。2018年11月26日NPO法人登記を完了し設立することができました。
設立後、NPOの正会員(年会費6000円)、賛助会員(年会費3000円)および任意の金額の寄付金を集めて、1万ドルを送ってみて学校に送金してあげることが、早くて喜ばれることがわかりました。
翌年の2019年、職業訓練校が手狭になり、校舎の移転5ヶ年計画が、今年から始まるとのメールがありました。数千万円のプロジェクトのようで、移転計画書にもNPO風雉の支援を期待していると書かれており、できるだけ協力したいと返事をしました。
移転計画担当理事 Sifueli Mamuyaより
Dear Dr. Ken Kondo,Many thanks for your letter of 26 August 2019.Words fail us to say how thankful we are for your promise and commitment to help us establish a new vocational school and vocational training for children.Please rest assured that your assistance will not be misused under any circumstances.yours very sincerely,Sifueli J Mamuya
その後、ちょうど新型コロナ(COVID-19)が世界的に流行し、移転工事どころではなくなりました。私も3年間、栃木県からほとんど出ない生活を余儀なくなりました。タンザニアでも、生活に大きな影響が出たようです。送金した支援金を使った画像が送られてきました。コロナ感染対策にも学費(1年間2万5千円程)が払えなくなった生徒が出て、退学の危機に陥っているとの連絡がありました。そのような生徒の学費補助および新型コロナ感染対策の補助として、支援金を1万ドルほど送金して、校長および生徒から感謝の画像が送られてきました。
校長 Benneth Boniphaceより
I am happy to inform you that the money which you sent to Ngaruma VTC was in School Account since 29/7/2019.We changed from $ to our country money.we got 10,385,385 Tz shs.On behalf of Ngaruma VTC Board I would like to express the word of thanks for your support.Your very kind.We hope students and our community will be benefted.We welcome you to visit us in Tanzania.Best regards Benneth Boniphace
Ngaruma VTC Principal.
その後も、クリスマスの時期などに5千ドルあるいは1万ドル程度の支援金を送金し、ブラウン管のパソコンを液晶の新しいパソコンの購入費や生徒たちの制服(NPOJapanese Pheasant Standing against the Windのロゴ付き)を作製し、生徒に配布してくれました。
徐々に新型コロナの影響も軽減していき、学校移転の工事も徐々に進むようになりました。移転先の塀ができ、多目的ホールの基礎工事が進んでいました。しかし、その間に建設資材の高騰があり、2024年に工事資金が枯渇し、工事が止まってしまいました。多目的ホール完成には2万5千ドル程が必要とのことでした。それまでは、年に1万ドル程度の支援金を送金していましが、今回は大きな支援金となり、業者から工事費の見積もりを取り、必要な金額を確認したうえで2万5千ドルを支援金として送金しました。
2025年2月23日のキリマンジャロマラソンに合わせて、理事長の私を含めて、有志6人で、Ngaruma職業訓練校を訪問しました。2月19日に成田空港を出発し、ドーハ空港で乗り換え、キリマンジャロ空港まで23時間程かかりました。キリマンジャロ空港ではお土産をたくさん持ち込んだところ、入国審査で関税を支払う必要があると言われ、お土産でもってきたものであることを説明しましたが、結局支払ってお土産を持ち込むことができました。
入国審査が終わり、空港の出口で、Ngaruma職業訓練校の職員がミニバンで2時間程かけて迎えに来てくれていて、大歓迎を受けました。その日は、キリマンジャロマラソンの開催されるモシのホテルまで送ってもらいました。長時間の飛行機の旅と入国審査でのトラブルなどで、夕食を食べて、疲れはてた状況でしたが、生徒たちに配る文房具やお菓子などを120人分を福袋に詰めようということになり、6人で翌日の生徒の喜ぶ顔を目に浮かべながら、夜なべでる袋詰めを行いました。
翌日2月21日朝、校長先生たちがモシのホテルまでミニバンで迎えに来てくれて、学校に向かいました。学校に到着する前に、学校のある地域の村長さんに会い感謝の言葉をいただきました。その後、移転工事中の新校舎に案内されて、地域のおばさんたちが中心の聖歌隊の聖歌の合唱で歓迎してくれました。完成された多目的ホールを見学しました。現在は、遠くから通ってくる生徒の寄宿舎として利用しています。まだ、校舎は基礎だけで来ており、建物はこれから建設する予定でだそうですが、資金不足で思うようにすすんでいないようでした。
Ngaruma職業訓練校に向かうと、生徒たち全員で歌で大歓迎してくれました。職業訓練は2年間で、生徒は100人ちょっとです。大工、石工、自動車整備、裁縫、コンピュータの教室を順番に案内してくれました。教室は狭く、裁縫の教室では机の隙間がないほどの狭い部屋でした。中にはビジャブ被った女子生徒がおり、教会付設ですが、イスラム教徒の生徒も受け入れていました。
屋根だけある吹き抜けの集会場で歓迎会が開催されました。生徒の代表、職員の代表、学校地域の役員(公衆衛生の医師)、校長が感謝のスピーチがありました。英語が母国語ではないので、生徒は原稿を読みながら一所懸命のスピーチが心に残りました。スピーチの原稿を後からもらいましたので、画像を見てください。
私たちがお土産に持って行った文房具(鉛筆、ノート、付箋など)、お菓子(うまい棒など)、折り紙などの入った福袋を生徒と職員に配りました。配った折り紙で折り鶴の折り方講習会とお土産に持って行った10合炊飯器で米、海苔、塩昆布などでお握り作りの講習会を開催しました(2025年8月に、自分たちだけで残っていた米や食材で作ったお握り作りの様子が送られてきました)。折り鶴は、難しいようで自分で折れた生徒が数人という状況でした。炊飯器でご飯が上手に炊けるか心配でしたが、上手く炊けて、少しづつですが、海苔巻きお握りを皆さんに食べてもらうことができました。日本から持って行った千羽鶴(我が診療所の職員、介護サービス利用者などが作製)、プロジェクターの贈呈を行いました。
昼食は、学校で作ったタンザニア料理を振舞っていただきました。昼食後、生徒の実際の生活を見たいと、予め依頼していたので、校長先生が3人の生徒の家を用意してくれていました。雑木林やバナナ畑の山道を歩いて行って、1軒目は愕然とするほど貧乏な家で、電気もなく、天井は穴だらけ、家具はマットレスだけというような状況でした。とても自宅で勉強できる環境ではありませんでした。2軒目は、1巻目より少しましな家でしたが、牛を1頭だけ飼っていました。3軒目は、山を登り下りして、もうこれ以上は無理という人が出て、3軒目はキャンセルして学校に帰ることになりました。
翌日は、私以外の人たちはマサイ族の観光に行きました。私は、リハビリテーション専門医であり、有料老人ホームも経営しているので、Benneth校長にお願いして、Nursing care home を見学したいとお願いしていたら、老人ホームではなく、自宅で介護している家に連れていってくれました。膝が痛くで、歩行困難な人がいる家と、脳卒中片麻痺で歩けない人を介護している家に連れて行ってくれました。前日、連れて行ってくれた生徒の家よりは、少し経済的に余裕のありそうな家でした。
2月23日は、キリマンジャロマラソンで、私はフルマラソンにエントリーしました。59歳の8年前には6時間の制限時間ぎりぎりで完走しましたが、寄る年波には逆らえず、途中で足も痛くなり、完走は不可能と思い、ちょうど中間地点のゴール地点に戻ったところで棄権し完走はできませんでした。走った日の午後にモシ(人口16万人)から、人口70万人程の大都市アリューシャに移動し、2月24日は、ダランギーレ国立公園のサファリツアーに行き、ツアーガイドも驚くほど運がよく、ゾウ、ライオン、キリン、ヒョウ、シマウマ、ダチョウなど多くの野生動物を観ることができました。2月25日にキリマンジャロ空港から、ドーハ経由で成田空港に帰国しました。
訪問時に、校長に一度日本に来てみるように誘ってみましたが、校長は、今は学校移転して学生定員を増やすことが自分の使命だと思っているので、日本に行く余裕はないとの返答でした。2025年7月に、工事の資材高騰などの物価上昇により、当初の資金が底をつき、工事が止まってしまっているとの連絡がりました。不足資金は、完成予定の3年間で約30万ドル、今年だけだと10万ドルがないと工事が再開できないとのでした。今までの送金してきた支援金とは、一桁大きい金額でどうしようかと考えました。校長先生に旅費は支援するので日本に来て、自分で学校移転計画を説明して寄付金集めをする様に勧めたところ、日本に来ることを決心してくれました。10月22日に来日して、11月13日、帰国予定です。約3週間の滞在で、クラウドファンディングを立ち上げて募金活動を行います。また、日本の職業訓練校の見学、自動車工場の見学などの希望があり、日本の文化・習慣にも触れてもらい、今後のタンザニアの発展に少しでも役に立って欲しいと思っています。
NPO風に立つ雉のロゴは、私の診療所の元介護職員に依頼して作りました。特に美術の勉強したこともなく、全くの素人ですと言っていますが、素晴らしい出来で、才能がある人がいるものだと再確認しました。また、各ページの背景に使ている絵は、ティンガティンガで、タンザニアで生まれたアフリカを代表するポップアート様式です。創始者であるエドワード・サイディ・ティンガティンガ氏(1932-1972)にちなんで名付けられ、1960年代に建築資材の板にエナメルペンキで描かれた、動物や自然、人々の暮らしをモチーフとしたカラフルで素朴な絵が特徴です。
